歴史的に見るアメリカ大統領選


 戦後の大統領を見ると、1953年から共和党8年、1961年から民主党8年、1969年から共和党8年、1977年より民主党カーター4年、1981年より共和党レーガン8年、1989年より共和党ブッシュ4年、1993年より民主党クリントン(夫)8年、2001年より共和党ブッシュ(長男)8年、2009年から民主党オバマ8年となっている。

 

 米ソ冷戦が終了したのは、1989年12月であるから共和党ブッシュの時である。この間レーガン、ブッシュと共和党が12年も続いている。 しかも共和党の大統領で2期目に勝てなかったのは父親ブッシュだけである。

 

 中西輝政京都大学名誉教授が、 産経新聞1月1日付の1面トップで次のように書いておられる。「今日の世界の無秩序はいつから始まったか。それは1991年1月の湾岸戦争からである。ゴルバチョフは、米国が武力を用いることに反対していた。自分がフセインを説得するといっていた。ブッシュ自身も武力を用いないでも解決できることを知っていた。何故武力を用いたか。力を見せつけたかったからである」と。

 

 湾岸戦争とは、原油の減産に応じないクウェートをイラクのフセインが軍事侵攻した。そのイラクを米国を中心とする多国籍軍が武力で叩いた戦争である 。これが引き金となって、アルカイダは反米テロ戦争に突入、2001年9月11日の同時多発テロを行った。これらが伏線となって、2003年米国はイラク戦争を行っていった。

 

 想い起こすと、国際勝共連合創始者の文鮮明総裁は、米国のイスラム圏に対する武力行使に徹底して反対であった。「イスラム教は国を超えているから、武力を用いるとイスラム圏全体を敵に回す」と、何度も米国政府に伝えたと自叙伝に記されている。

 

 ブッシュが2期目の選挙に敗れた原因はもう一つあるが、ここでは触れない。いずれにしても共和党主流派・ブッシュは米国を誤らせたと米国民は判断した。トランプのスタンスは、反民主党であると共に反共和党主流派である。米国民が「 アメリカファースト」を訴えたトランプ氏を大統領に選んだ理由はここにあるのではないか 。

 

国際勝共連合会長 太田洪量

 

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