「PKO」とは何か?


 平和安全法制で可能になった「駆け付け警護」の任務が初めて付与されることが決まりました。南スーダンの国連平和維持活動PKO)に11月下旬に派遣される、陸上自衛隊の部隊に対してです。政府は11月15日に実施計画を閣議決定する方針です。今回は、このPKOについて説明します。

 

 「安全保障に関する基本的な認識」のページで説明したように、国連は、不当な侵略戦争などに対して、軍事力で制裁できるようにしました。これが国連軍です。

 

 しかし国連軍を派遣するには、安全保障理事会(安保理)の承認が必要で、拒否権を持つ常任理事国(米英仏露中)がすべて賛成しなければなりません。そのためこれまで、国連軍が正式に派遣されたことは一度もありませんでした。

 

 そこで国連は、別の方法で平和を構築することはできないかと考えました。こうしてできたのが平和維持活動(PKO)です。PKOは、戦争が終わった地域、つまり休戦あるいは停戦の合意が結ばれた地域に各国の部隊を送り、平和を維持するための活動です。

 

 主な任務は、再び紛争が起きないように監視をすること、そして破壊された施設を復旧することなどです。せっかく戦争が終わった地域を、また戦争状態に戻してはいけません。PKOの役割は、極めて重要です。

 

 日本では、自衛隊をPKOに派遣することに対して、共産党などが「憲法違反だ」「殺し殺されに行く」などといって大反対してきました。一方、国際社会からは、「経済大国である日本がPKOに参加しないのはおかしい」といった批判が聞かれるようになりました。そこで日本の政府は、1992年に自衛隊をPKOに参加させるための法律を制定しました。自衛隊は道路の建設や医療活動などで大きな役割を果たし、国際社会からは高い評価を受けるようになりました。

 

 しかし、いくつか問題も明らかになりました。他国の部隊なら行える任務を、自衛隊だけが行えないことがあるからです。この一つが駆け付け警護です。駆け付け警護については、次回説明します。

 

「駆け付け警護」について