朴大統領、辞任表明の背景


 韓国大統領の任期前の辞任は、国会弾劾決議後の憲法裁判所判断か本人の退任表明によって可能になる。

 

 朴槿恵大統領の親友、崔順実容疑者の国政介入疑惑について、朴大統領が11月29日、3回目の国民向け談話を行い、「任期短縮を含む進退問題を国会の決定に任せる」と語り、今後の日程については「与野党の話し合いで国政の混乱と空白を最小化し、安定した政権移譲が可能な方策を提示していただければその日程と法手続きに従い、大統領職から身を引く」と話した。自らの退任意思表明である。

 

 疑惑が明らかになった10月末の時点では、与野党ともに「弾劾」までは想定していなかった。しかし、毎週土曜日の大規模デモが与野党を突き動かし、特に与党セヌリ党の非朴派が弾劾に同調する意向を示したことによって、12月2日か9日に弾劾決議を行うとの予定まで浮上してきていた。

 

 こうした中で親朴派の重鎮議員らが28日、非公式の会合を開き、大統領に「名誉ある退陣」提案をしたのである。大統領の談話は、このような状況を背景にした「最後の意地」「粘り腰」の表れと言われている。

 

 報道によれば、朴寛用(パク・クァンヨン)元国会議長や李洪九(イ・ホング)元首相などは時限付きの下野宣言をすることを進めていた。元老らは

(1)朴大統領が弾劾案議決前に下野宣言をする (2)国会は大統領下野の後に職務を代行する首相を選ぶ (3)各政党は早期大統領選挙の準備を始める (4)来年4月に大統領が青瓦台から退く――という政治日程を提示したのだ。時限付き下野宣言がなされれば、国会は弾劾を中断しなければいけないのだ。

 

 しかし大統領は、「与野党の話し合い」で「安定した政権移譲が可能な方策を提示していただければその日程と法手続きに従い、大統領職から身を引く」と語ったのだ。

 

 任期満了前の朴大統領退任はほぼ確実となった。大統領選挙は前倒しになる。しかし、「反朴デモ」の中心が親北勢力であることは明らかだ。(11月23日付 産経新聞「正論」)

 

 彼らは、反共保守の朴政権打倒で連携し「革命的状況」をつくりだそうとしている。これ以上、彼らの扇動を許してはならない。大統領の疑惑解明を進めることは当然だが、革命勢力の策動による異常事態を収拾し、一日も早く落ち着きを取り戻すことが必要だ。韓国の保守勢力に団結と奮起を促したい