小池知事、新党代表就任こそ「大義なし」ではないのか?


 東京都の小池百合子知事が9月25日、国政新党「希望の党」を立ち上げ、自ら代表に就任すると発表しました。

 

 小池氏は解散総選挙に対して「大義なし」と批判していましたが、小池氏の動きこそ「大義なし」と言わざるを得ません。新党の代表就任で都政に支障が出ることは避けられず、その一方で新党の政策が不透明だからです。

 

 まずは都政への影響です。

 小池氏は7月の都議会選挙で、公明党の協力を得て大勝しました。その後、都議会公明党は小池氏に対し、新党に参画しないよう繰り返し要請してきたといいます。小池氏の判断はこれを完全に裏切ったかたちとなりました。

 

 この点について、都議会公明党の東村邦浩幹事長は次のように語りました。

 「都政に集中して改革を進めるというから知事に協力してきた。国政進出は不愉快で、関係を改めざるを得ない」

 

 今後は都議会での連携解消も視野に入れており、実現すれば知事与党は過半数を割ることになります。都政運営が混乱するのは必至で、ある公明都議は「小池氏は第2の舛添氏になる」(日経新聞9月25日)と語りました。東京は2020年の東京五輪・パラリンピックを控えており、その成功に集中すべきでしょう。

 

 次に新党です。

 新党には保守政党「日本のこころ」元代表の中山恭子氏が加わるとともに、民進党の離党組みが多数合流する見込みです。政策や価値観は統一されておらず、政策としては憲法改正を掲げながらも原発ゼロを目指すなど、総花的な方向性を打ち出しています。首相指名については、憲法改正に慎重な公明党の山口那津男代表を挙げました。まるで一貫性がありません。都政を犠牲にしてまで何を目指すのか、よくわかりません。

 

 共同通信社による世論調査では(9月23、24日実施)、比例代表の投票先を「小池新党」とした人はわずか6.2%でした。自民党(27.0%)に遠く及ばず、民進党(8.0%)にも遅れています。

 

 衆議院選は政権選択選挙です。明確な政策なく国民の支持は得られません。小池氏は都政に集中し、何らかのかたちで新党に関与するとしても、まずは方向性を明確にするところから始めるべきです。

 

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