北、奇襲能力を誇示


「本当の危機」(ポンペオCIA長官)に突入

 北朝鮮は7月28日午11時40分過ぎ、2回目のICBM(大陸間弾道弾)発射実験を強行した。高度約3500km、飛行45分の「ロフテッド軌道」発射とみられ、日本の排他的経済水域(EEZ)内に着弾したと見られている。北の狙いは「深夜の奇襲能力誇示」である。

 

 北の「準備」は確認されていた。7月27日は、朝鮮戦争休戦協定64周年に当たる。前後3日の可能性は指摘されていた。

 

 それにしても技術的進展は驚くべきものだ。米紙ワシントン・ポストは7月25日、米国防総省の情報機関・国防情報局(DIA)は、北朝鮮が核弾頭を搭載した信頼性の高いICBMを、早ければ来年にも配備する可能性があるとの報告書をまとめたと報じていた。

 

 これまでICBM配備を2020年以降と分析していたが、同当局者らは「北朝鮮の予定表は我々が考えているより早い。7月の実験は予期していなかった」と述べている。DIAの報告は、北朝鮮が7月4日に行ったICBM級「火星14」発射で急速な技術的進展が確認されたことを受けて作成された。

 

 スーザンソーントン米国次官補代行(東アジア・太平洋担当)は25日、上院外交委員会の公聴会で北朝鮮の「テロ支援国」への再指定を検討していることを明らかにした。

 

 米政府は1988年に北朝鮮を指定し、ブッシュ政権が2008年に解除した。ソーントン氏はまた、「北朝鮮体制を支える中国などの個人、団体への制裁を強化していく」と述べた。

 

 今回のミサイルはハワイ、アラスカを超え、米本土を射程圏に収めることができる能力を持っている可能性がある。

 

 米CIAポンペオ長官は、米情報サイト「ワシントン・フリー・ビーコン」に26日、掲載されたインタビューに答え「北朝鮮が核弾頭を搭載した長距離ミサイルの信頼性を高め、抑止力を確保したと確信した時が、本当の危機だ」と指摘している。残された圧力重視の「平和」的手段をすべて行使する時だ。

 

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