国際テロを防ぐ「共謀罪」が必要


 安倍政権が1月5日、「共謀罪」を一部変更した「組織犯罪処罰法改正案」を国会に提出する方針を固めました。

 

 「共謀」とは、2人以上の人が犯罪を行うことを話し合い、合意することです。日本では「共謀」だけで罰することはできず、逮捕には「犯罪の実行に着手」(刑法43条)することが必要です。そのため、たとえ警察が無差別大規模テロの綿密な計画を発見したとしても、阻止することができません。多数の被害者が出てからようやく犯罪者を逮捕することになります。

 

 これに対して国際社会では、テロ被害の深刻さを鑑み、2000年に「国際組織犯罪防止条約」を国連総会で採択しました。テロなどの重大犯罪については共謀だけで罰することができるよう、締約国に義務づけたものです。いわばテロと戦うための条約であり、世界180か国以上が締結しています。

 

 ところが日本では、これまで政府が共謀罪を制定しようとすると、そのたびに野党や一部マスコミが強硬に反対してきました。その理由は、「一般人が居酒屋で『テロでもやるか』と冗談を言っただけで、不法に逮捕されるおそれがある」といったものです。

 

 しかし「共謀罪」は、「特定の犯罪が実行される危険性のある合意が成立した場合」(法務省HP)のみに適用されるのであり、「単に漠然とした相談や居酒屋で意気投合した程度」(同)では成立しません。対象も、暴力団やテロ組織などに限られます。「国民の一般的な社会生活上の行為が本罪に当たることはあり得ません」(同)。反対派の批判は筋違いです。

 

 むしろ現状では、日本が国際テロの「抜け穴」となってしまいます。他国でテロを計画すると罰せられるため、日本で活動するという事態が起こり得るのです。

 

 2020年には東京五輪・パラリンピックも行われます。テロ行為は絶対に防がなければなりません。日本も冷静な議論を通して早急に共謀罪を設定し、条約に批准するべきです。

 

 共謀罪の詳細はこちらをご覧ください。