憲法審査会再開、提案できない民進党


 衆議院の憲法審査会が11月18日(金)、1年5カ月ぶりに実質的な審議を再開しました。

 憲法審査会とは、憲法改正について各党が話し合う場です。議論すらできないという異常事態はなんとか終えることができましたが、民進党などの野党に真摯に議論する姿が見られません。意見に違いがあるのは当然ですが、国家の根幹に関わる憲法の問題については、建設的に話し合うべきです。

 

 7月の参院選を経て、憲法改正に賛成する議員が衆参両院で3分の2を超えました。しかし、憲法を改正するには国会での発議の後、国民投票で過半数を得なければなりません。そのとき世論が、「やり方が強引すぎる」などと考えれば否決されるおそれがあります。

 

 そこで安倍政権は、政党を超えて柔軟に議論を進めるよう指示しました。例えば自民党は平成24年(2012年)に憲法改正草案を発表していますが、民進党が撤回を求めたため、それにこだわらない姿勢を示しています。特に民進党は野党の第一党であるため、格段に配慮していると言っていいでしょう。

 

 ところが民進党は憲法審査会で、「安保関連法を放置して改憲の議論は許されない」などと訴えました。安保法制と憲法改正は全く別の問題です。しかも安保法制は国会での長い審議を経て、多数を得て制定されました。これを持ち出して議論に応じないというのは理屈が通りません。

 

 民進党が自民党案に納得できないのなら、代案を提示すれば良いのです。ところが民進党では、憲法に対する考え方が議員によってバラバラです。それで意見をまとめることができません。いわば憲法改正は民進党の最大の弱点なのです。それで「代案を提出できません」とは言えないので、批判のための批判をしているのです。

 

 2000年に衆参両院憲法調査会が設置されて以来、すでに憲法改正に対する議論は尽くされています。今は改正項目を絞り込む段階です。民進党が政権交代を掲げるのであれば、憲法問題には誠実に対応すべきです。

 

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