書評『総理』


 あなたは、安倍政権をはじめ、安倍晋三首相について、どれくらいご存知ですか?

 

 「反安倍勢力もあるいは親安倍勢力も安倍政権がどのように国家運営に向き合い何を悩み何を目標としているのかをほとんど知らず知ろうともしない人が大多数である

 

 本書にこう記されているように、おそらくほとんどの人が、安倍首相や安倍政権について、よく知らない」というのが本音ではないでしょうか。

 

 本書『総理』(幻冬舎)は、長年TBSの報道カメラマンなどを務め、2000年から政治記者になった著書が、安倍晋三氏と彼を取り巻く人間模様」や安倍晋三という政治家の栄光と挫折そして復活を足掛け16年にわたって至近距離で見てきた」という記録です。

 

 また、著者の山口敬之氏は、「本書を執筆する第一の目的」として、

 

 「私が至近距離で目撃してきた安倍晋三と安倍政権のキーマン達の発言と行動を詳(つまび)らかにし、読者に『宰相とはどんな仕事か』『安倍晋三とはどんな人物か安倍政権はどのように運営されているのか』を広く知っていただくことにある。

 それが、『宰相にはどのような人物がふさわしいのか』『ポスト安倍に誰を選ぶべきか』を考える一助になればと思う」と記しています。

 

 「政治家の生々しい息遣いにこそ政治の本質が潜んでいる

 

 本書のタイトルでもある「総理」を知る上で、また「宰相」について理解を深める上で、さらには「ジャーナリズム」について再考する上でも大変価値ある一冊です。

 

 迫真の筆致で描かれた、政権中枢の人間ドラマをぜひ追体験してみて下さい。